株式会社 メディング
薬袋(やくたい)を中心に診察券やお薬手帳・ファイリングカルテなどの製造・販売を手懸ける医療用品メーカーとして、国内で確固たる地位を築いてきた『株式会社 メディング』。社名は情報発信媒体としての「メディア」と医学を表す「メディカル」を合わせた造語に、現在進行形を加えた言葉から名付けられたという。
1920年に紙箱製造業の「玉村商店」として創業した後、一般的な商用印刷物を取り扱っていた「株式会社 玉村印刷所」を設立。1974年に事業展開を図って医療印刷部門に進出し、当時専門の業者が少なかったなかで着実に成長の道を歩んだ。現在、薬袋の年間製造枚数は約4億2千万枚で、国内シェア1位を誇る。
また近年では、薬袋発行ソフトウェアや診察券プリンターなどの医療用コンピュータ関連商品の開発にも取り組み、全国の医院や薬局に必要とされる製品・サービスを提供し続けている。

主力商品の薬袋やお薬手帳は全国に2800店ほどある販売代理店を通じて、約5万の医療機関へ販売されている。

薬袋やお薬手帳デザインも自社で行い、キャラクターを配したものなどバリエーションは豊富だ。
経営管理部・部長の入江 翔太さん(36歳)は、医療現場をより便利で快適にしたいという強い想いが事業化され、成長を牽引してきたと語る。
「以前は医療機関の中で薬を処方されることが多く、薬袋の名前や服用方法は手書きで記されていました。そのため一つ字を間違えると書き直さなければいけない。そこで患者の診療内容を元に処方箋などの情報を入力したレセプトコンピューターと直接データ連携して、薬袋を印刷するというシステムも業界で最初に開発しました。手間をかけず正確な薬袋を発行できるようになったんです」。

入社14年目の入江部長。今は会社の業務に関する基幹システムを一から作り直す重要なプロジェクトを任され、各部署と連携しながらさらなる進化に向けて邁進しているという。
一人ひとりの活躍が企業の発展に
『メディング』の長年に渡る躍進の歴史を支えてきた礎には、「共生」という理念がある。顧客に対してはもちろん、社員一人ひとりが仕事に対する喜びや生きがいを見出して成長することこそが、会社の成長発展へ繋がるという考えだ。
営業部に所属する井内 智士さん(32歳)は、母親が看護師をしていたことから自らも医療関係の職を志した。
「例えば開業する医院の先生に満足していただけるデザインの医療用品を納品して、“お願いして良かった”と感謝の言葉をもらえたときなどは嬉しいですね」と、仕事のやりがいについて話す姿は充実感に満ちている。
「薬袋は、患者様の名前や薬の飲み方などの情報が記される大切なもの。急な注文があった時などは工場に納期を掛け合ったり、時には自分で直接持って行ったりすることもあります」。
現在は本社と広島営業所を行き来しながら、目標に向かって仕事に勤しむ日々を送る。
「ゆくゆくは所長になって所員たちと一緒に会社を盛り上げていくためにどういう提案ができるのか、どうすればお客様に喜んでいただけるのかを考えたいですね」。

社会の役に立ちたいと10年前に入社した井内さん。「何かあった時に役職が上も下もなく相談しやすいアットホームな雰囲気がある」と自社の魅力について語る。
経験の有無よりも素直に学ぶ姿勢や前向きな気持ちを尊び、部署を越えて助け合えるあたたかい社内風土は企業の財産だ。育んだチームワークを大切にする老舗メーカーは、106年の歴史で培った専門性をさらに磨いて、また医療現場に新しい価値を生み出していく。