有限会社データプロ
徳島県を拠点に、企業の課題解決に向けた戦略設計とクリエイティブ制作を手がける『有限会社データプロ』。2001年の創業以来、26年にわたり地域企業の成長を支えてきた。現在は社員13名、グループ会社を含めると約18名の体制で、Webサイト制作やグラフィック制作を中心に事業を展開している。

同社の特徴は、単なる制作会社にとどまらない点にある。代表の影本陽一社長は「課題解決のための戦略設計がベースにあり、そこにクリエイティブを掛け合わせている」と語る。見た目の美しさだけでなく、企業の目的達成に直結するアウトプットを追求する姿勢が、長年にわたる信頼の礎となっている。
また、かつて東京にオフィスを構え、首都圏の案件を数多く手がけてきた経験も大きな強みだ。都市部で培ったノウハウと高い品質を、徳島の企業へ還元することで「地方にいながら東京クオリティ」を実現してきた。県内の有名企業との継続的な取引も多く、その実績がさらなる信頼へとつながっている。
“信用する”ことで生まれる組織力と、若さの価値
影本社長が代表に就任したのは28歳の時。若い経営者としての強みについて、「社内にアットホームな雰囲気をつくりやすかったこと」と話す。年齢の近いメンバーが集まり、活気ある組織が形成されたことは、創業期の大きな推進力となったそうだ。
そんな組織づくりの根底にあるのが“信用する”という考え方である。社員一人ひとりに任せることで主体性を引き出し、それぞれ責任を持って取り組むことで、結果としてクライアントからの信頼にもつながっていく。その信頼は一朝一夕で築けるものではないため長く働く社員が多い同社では、日々の積み重ねが確かな関係性を育んでいるという。
また、影本社長が経営で最も大切にしているのは「お客様に喜んでもらうこと」だと語る。売上への貢献という結果を出しながら、期待を超える価値を提供する。その積み重ねが企業としての存在価値を高めてきた。
変化の時代に挑む、新たな事業と未来構想
AIの進化により、制作の在り方が大きく変わりつつある現在。影本社長は「クリエイティブ業界は縮小していく可能性もある」としながらも、これまで積み重ねてきた実績やノウハウこそが価値になると見据える。その一手として取り組むのが、就労継続支援A型事業所の立ち上げだ。クリエイティブと福祉を掛け合わせた新たな挑戦であり、これまでにない価値の創出を目指している。


徳島ではデジタル分野の福祉事業所の多くがフランチャイズ型であるなか、同社は“地元の制作会社が直接運営するA型事業所”という独自性を打ち出す。現場でリアルに学べる環境と、実務に基づいたスキル習得ができる点は大きな魅力だ。
さらに今後は、阿波池田エリアでの展開を視野に入れ、地域資源を活かした新たなプロジェクトの展開を模索している。
地域に根ざしながらも、新たな価値を生み出し続けるその挑戦は、クリエイティブの枠を超え、地域・福祉・テクノロジーといった複数の分野を横断しながら進化している。徳島から発信されるその取り組みは、これからの地方の可能性を示す一つの形となっていくだろう。
